熱帯魚飼育にはお金をかければきりがありませんが、 ここでは最低必要なものと出来れば準備したいものを紹介します。
各用品の説明は以下の通りです。
ガラスかアクリル製のものを準備。プラ製はあっという間に傷だらけになって見苦しいです。
サイズは飼育数に関わらず、最低40cm以上(水量20リットル以上)のものがベター(と言いつつ我が家では当初30cm水槽だったような...)。
これは他の魚でも同様、できる限り大きな水槽にした方が水質、水温共に安定しやすいから、というのが理由です。
ただし、サイズが大きければ、それなりに場所をとるし、水量が増えれば、水換えの手間も余計にかかります。水の入った水槽の重さは半端じゃなく重いので、場所をちょっと移動なんてできません。私は、30cm水槽で何とか、40cm水槽だともう動かせませんでした(割れそうだし...)。どうしても移動したい時は、 一時的にバケツなどに水を移せば可能ですが、中の生体にはあまり良いことではないはずです
水槽は言わば「水溜り」。生体がいる水槽の水は浄化してやらなければ、残餌や生体が発するアンモニアでいっぱいになり、その毒素によって生体は生存することができなくなってしまいます。その浄化の役割を担うのがろ過フィルターです。
通常水槽ろ過で行われるろ過方法には、「物理ろ過」「化学ろ過」「生物ろ過」の3つがあります。
スポンジなどを使って大きなゴミを取り除く(引っ掛けて取る)ことを「物理ろ過」と言います。
活性炭などを使って、匂い物質や色素などを取り除く(吸着させる)ことを「化学ろ過」、バクテリアを棲まわせ、そのバクテリアによって有害物質を毒性の低い物質へ変化させるのが「生物ろ過」です。
この3つが適正に作用し、常に有害物質の少ない状態を保つこと(=良い飼育水を作ること)がアベニーのみならず、あらゆる水生生物を飼育する上での最重点であると言えます。
この最重点の工程を担うろ過フィルターには、いくつかの方式があります。代表的なものは、上部式、外掛け式、底面式、外部式、投込み式、そしてオーバーフロー式。各方式の特徴は以下の通りです。
水槽の上部に設置する。ポンプで水を汲み上げ、各ろ過層に水を通して浄化します。現在最も普及しているろ過方式です。
メリット:ろ過能力、メンテナンス性が高い。酸素が溶け込みやすい。
デメリット:照明器具と干渉しやすい。また、二酸化炭素が逃げやすいので、水草水槽には向かない。
水槽の縁に引っ掛けるタイプ。ろ過方法は上部フィルターと同じです。コンパクトで機器自体が安価なので人気が急上昇しました。
メリット:メンテナンス性が高い。コンパクトで設置の融通性が高い。
デメリット:ろ過能力が低い。専用ろ材の定期交換が必要なので意外とコストが高い。
底砂の下に敷き、エアーポンプにつないで使用するタイプ。
メリット:底砂をろ材として使用するのでろ過能力が非常に高い。コストが低い。
デメリット:底砂自体がろ材の役割をするので、メンテナンス性が著しく低い。
水槽外部に設置する密閉式の筒状フィルター。高価ですが、その分ろ過能力も高く、魅力的なろ過方式と言えます。
メリット:ろ過能力が高い。作動音が静か。設置場所の自由度が高い。二酸化炭素を逃がさないので水草水槽にも向いている。
デメリット:本体が比較的高価。密閉されているので中の汚れ具合等が分かりづらい。
エアーポンプに接続して、本体をそのまま水中に沈めるタイプ。一時的に使うトリートメントタンクやブリーディングタンクに向いています。
メリット:安価。エアレーション効果がある。
デメリット:ろ過能力が低い。音がうるさい。レイアウト上目障り。
水槽の下にもうひとつろ過専用水槽を設け、ポンプで水を循環させる本格的なろ過方式です。高いろ過能力を必要とする大型水槽に適しています。
メリット:圧倒的なろ過能力の高さ。水量も多くなるので水質が非常に安定しやすい。
デメリット:予算、重量、設置スペースの面で不利。
アベニーパファーが快適に過ごせる水温は24-27℃。低水温はアベニーパファーに様々なストレスを与え、生命を脅かしてしまいます。それを防ぐために設置するのがヒーターです。ヒーターと同時に使用するのがサーモスタット。サーモスタットは温度の変化を察知しヒーターの電源をオン・オフさせて、水温を一定に保つセンサーの役割をしてくれます。
このサーモスタットが別売りのタイプと、サーモスタット内蔵のタイプがあり、前者は比較的高価ですが、任意の温度設定ができたり、壊れやすいヒーターだけを取り替えることができるので、後々経済的です。後者は安価ですが、規定の温度以外に水温を調節できません。また故障した場合、丸ごと全部取り替えとなるので、長い目で見るとコスト高になるかもしれません。
アベニーパファーは複数飼育が可能なフグですが、基本的にケンカをします。また、非常に気性の荒い個体、逆に弱い個体など、性格はまちまちで、両者を狭い水槽内で同居させると、日常的にイジメが発生し、弱い個体は拒食に陥ったり、噛み付かれて死亡することもあります。
広大な自然環境下では、逃げる場所は豊富ですが、狭い水槽内では逃げる場所が限られます。攻撃を受けてもすぐに隠れることのができるようにシェルターを準備しましょう。流木や石、水草がシェルターの役割をします。
また、特に繁殖を目指す場合は、水草を増やし、流木や石にウィローモスを活着させるなど、入り組んだレイアウトが最適と思われます。ただし、その分メンテナンスは大変です。
周知の通り、水道水には、人体に悪影響のある大腸菌などを殺菌するためにカルキ(塩素)が入れられています。カルキは人間には無害ですが、水生生物にとっては有毒なものです。
カルキが水槽に入ると、魚がエラにダメージを受けて窒息死したり、ろ過バクテリアが死滅し水質が悪化したりします。そのため、飼育水はカルキ抜きをした水を使用することが不可欠です。
ヒーターの項でも述べましたが、熱帯魚であるアベニーパファーは適正な水温で飼育しなければなりません。水温は、最低1日1回、できれば日に何度もチェックする癖をつけた方が良いでしょう。
万一、真冬にヒーターが故障して水温が急下降すれば生体に致命的なダメージを与えてしまいます。逆に夏場に水温30℃以上の状態が続くのもかなり危険です。水温管理は水質管理と並んで、熱帯魚飼育の命綱と言える重要なポイントであると言えるでしょう。夏場と冬場は特に注意が必要です。
アベニーパファーを買ってきた際にビニールから水槽に魚を移動する場合や、隔離する場合などに使う必須アイテムです。アベニーパファーは小さいので小型のものが良いでしょう。
残餌や排泄物を吸い取ったり、給餌の際に使用します。
水槽内のものを掴んだり、エサのアカムシをヒラヒラさせたり、色々と使う機会は多い。水に手を浸けなくても済む長いものが便利です。
馴れると直接ピンセットからエサを食べてくれます。
水槽の底に敷く砂あるいは石や土です。
アベニーの飼育自体に絶対必要かどうかは不明ですが、水草を植えるなら必ず要りますし、石を安定させるのにも必要です。
また、砂の種類によっては底砂自体がろ材の役割をしてくれるらしいので、使用することをお奨めします。
敷き詰める厚さは水草がなければ1-2cmで十分です。水草を植える場合は3-5cm。底面フィルターを使用するなら、4-5cmが適当と思われます。
逆に底砂を使用しないベアタンクの場合、フンや残り餌を発見しやすく掃除しやすいという利点があります。
自然の光が差し込む場所で、自然の時間の流れで生活させる場合は、蛍光灯が無くても大丈夫です。
アベニーパファーは明るくなれば起きて活動し、暗くなれば眠りにつく魚です。
例えば、仕事などで帰宅が夜遅くになり、それからエサを与えても、眠っているアベニーはエサを口にしないので、蛍光灯を使って日照時間をコントロールすることが必要。
点灯時間は8-10時間が適当(逆に長すぎるとコケだらけになるかも!)ですので、22時にエサを与えなくてはならないのなら、正午から14時あたりに点灯させます。自分で点灯できなければ、家族に頼むか、タイマーを使うようにしましょう。
とにかくアベニーが規則正しく生活できるようにしてあげることが大切です。ご自身の不規則な生活にアベニーを巻き込むと...可哀相な結末になるかもしれません。
また、水草を入れる場合、蛍光灯は必須アイテムとなります。品種にもよりますが、基本的に、室内に入り込む太陽光だけでは光合成できずに枯れてしまい、飼育水を汚してしまう可能性があります。
酸素が水に溶け込みやすいろ過フィルター(上部式、投込み式など)を使用している場合は不要ですが、底面式フィルターなどで飼育数が多い場合は酸欠になる恐れがありますので、エアレーションがお奨めです。水面の油膜防止にもなります。
左の画像は汽水水槽(ハチノジフグ)のものです。海水や汽水では塩分濃度が濃く、その分酸素が溶けにくくなる為、必要性が高くなります。
アベニーのエサは、アカムシやブラインシュリンプといった生餌が中心です。
食べ方も口から出したり入れたりするので、水を汚しやすい魚と言えます。水質が悪くなるとコケも発生しやすくなるので、できればコケ対策を施した方が良いでしょう。
ただし、コケ抑制商品のほとんどはウィローモスなどに悪影響をおよぼすので使用には注意が必要です。
私はいわゆる生物兵器の「ヤマトヌマエビ」「石巻貝」を愛用しています。効果は...ソコソコと言ったところです。コケを食べる生物にはそれぞれ好みがあるので、コケ全種類には対応できません。使い分けも必要になるでしょう。また、エビも貝は、アベニーの大好物の場合が多いので、これらにあまり愛着を持って投入すると悲しい思いをするかもしれません。
我が家では、ヤマトヌマエビ以外に、より小さいミナミヌマエビやゼブラシュリンプなども試しましたが、いずれもアベニーに駆逐されてしまいました。
もっとも効果的なコケ予防は、やはりこまめに水換えを行うことです。また、照明の点灯時間を短くすることも、コケを発生させない予防策として効果大です。
ヒーターとは逆に水温を下げる機器が必要なケースは夏場。地域差はあるものの盛夏には水温30℃をオーバーすることも珍しくありません。
適温は27℃までのアベニーですが、30℃ぐらいまでは何とかしのげるとしても、32℃辺りになるとやはり危険です。扇風機を使用するなどして水温を下げる必要があります。
ただし、氷を入れたり、冷たい水を足して急激に温度を下げることは水槽の中の生体にとってとても危険なので、絶対にしてはいけません。
専用のクーラーが最も効果的ですがとても高価なため、お奨めは安価な扇風機。水槽専用のものは1,500円くらいからあります。家電量販店などでクリップ扇風機などを購入するのも手です。こちらは安売りで1,000円ぐらいからあります。
ただし、扇風機を使用すると水の蒸発が早まるので、水位に注意して、減った分を足し水する必要が出てきます。
また、蛍光灯から発せられる熱も水温上昇の原因となりますので、その対策として、蛍光灯の照射時間を短かめにすることも有効ですし、水槽の上に直置きするタイプの蛍光灯には、リフトアップしてなるべく水面から熱源を遠ざけるグッズもあります。
魚は思った以上に病気に罹りやすいです。
中には進行の早い病気もあるので、常備しておくにこしたことはありません。
病気と薬については、「日常管理・給餌」をご参照ください。