アベニーパファー飼育
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水槽立上時の注意点

立ち上げ直後

立ち上げ直後で濁りのある水槽

初めて熱帯魚を飼い始めたとき、全く予備知識を持っていない私は、魚と水槽を同時に購入しました。
カルキ抜きを施した水を水槽に入れ、少しだけ温度をあわせて、魚を水槽に放ちました。
翌日以降、魚たちが次々に落ちていくことを私は不思議に思いましたが、今思えばそれは当然のことです。

その理由は...

1.もっとも大事な「水作り」

極々限られたスペースである水槽内の水は言わば水溜りです。魚などがその水溜りの中で生きるためには、第一に有害物質の除去が必要です(もちろん酸素も必要)。
自然環境下では、水生植物の働きや渓流などで自然に溶け込み十分な酸素が供給され、有害物質を分解除去するバクテリアが豊富に存在しています。そのため、有害物質によって生命の危険を脅かされることはほとんどありません。
水槽飼育では、この自然の浄化作用を人間が行ってやらなけれななりません。それが「水作り」。熱帯魚飼育では、これが肝となります。

しかし、「水作り」は即座に完成するものでありません。なんとか生体が生存できるレベルの飼育水になるまで、最低でも1週間、できれば3週間程度は時間がかかります。更にバクテリアが定着し水質が安定するまでには2ヶ月とも半年とも言われています。

生体と同時に水槽を購入しカルキ抜きだけをした水にいきなり生体を入れることは、たとえ慎重に水合せを行ってたとしても、生体に致命的なダメージを与えることを回避できません。

「水作り」の手順

「水作り」については諸説がありますが、私がしている方法を紹介します。

(1) 水槽をセッティングして、ろ過フィルターを作動させたまま、何も生体を入れずにおきます。代わりに冷凍アカムシを1ブロック、三角コーナー用のネットなどに入れて 水槽に投入します。このアカムシから毒素であるアンモニアが発生し、それがバクテリア繁殖につながります。逆にアンモニアが発生しない水槽でバクテリアを発生さ せるにはより長い時間が必要であると言われています。
この状態で1週間じっと待ちます(結構つらい...)。このときに市販されているいわゆる「バクテリアの元」などを入れるのも良いかもしれません(効果の程は未確認だが...)。


(2) 1週間後、1/3の水換えを行い、アカムシを撤去。次に水合せをしてパイロットフィッシュを入れます。
パイロットフィッシュとは、バクテリア繁殖を目的に、排泄物などからアンモニアを発生させるために、立ち上げ初期の水槽に投入される魚のことです。
当然バクテリアの少ない危険な水槽に投じられるので、落ちてしまう可能性が高いです。敢えて極端な言い方をすれば、「パイロットフィッシュとは、落ちても良い魚」であると言えます。
ですので、これには賛否両論があるでしょう。私は諸手をあげて賛成はできませんが、より早く安全な水を作る為に、心苦しく思いながらもメダカ1-2匹にこの危険な任務を任せています(ただ、多くの文献によれば、淡水の場合は「アカヒレが最適=丈夫、強い」らしいです)。

(3) 更に1週間後に1/3水換え。このときはパイロットフィッシュがいるので、新しい水はなるべくゆっくり時間をかけて入れることが必要です。急激な水温・水質変化はただでさえ弱ったパイロットフィッシュにより大きなダメージを与えてしまいます。

(4) 工程(3)の1週間後にもう1度1/3水換え。

(5) 工程(4)から1週間後(パイロットフィッシュを入れて3週間、立ち上げから4週間後)、水の透明度が増してくるといよいよ本命のお魚投入OKです。お目当ての魚を買いに行きましょう(できれば、そこで与えているエサを聞いておくと尚良いでしょう)。

言うまでもありませんが、生存したパイロットフィッシュは、敬意と愛情を込めて、最後まできちんと面倒を見てあげましょう。人として最低限のモラルです。

2.ゆっくり丁寧な「水合せ」

今までいた水槽の水から、いきなり新しい水槽へ投入する行為は、魚にとって生命を脅かすものです。私たちには同じように見える2つの水ですが、魚にとっては全くの別世界でなのです。

まず、15-30分程度、温度を合わせるために、ビニール袋ごと水槽に浮かべておきます。両方の温度が一致したのを見計らって、袋の水を1/4ほど捨て、捨てたのと同じ量の水槽の水を袋に入れます。

この作業を15-30分間隔で3-4回繰り返し、魚を水槽の水へ慣らす行為を「水合せ」と言います。

このときに注意しなくてはならないのは、「ショップの水を水槽の水と混ぜないこと」です。大切な飼育水に、病原菌などが混入しているリスクのある水を混ぜたくないからです。
たとえきちんと管理されているショップであっても、様々な魚が頻繁に出入りします。中に病気を持った魚が混ざっていて、それによってショップの水槽自体が汚染されている可能性もあります。毎回きちんとトリートメントをしているショップなら危険度は低いですが、残念ながらそこまでしているショップは少ないのが現実です。
念入りに水合せを済ませた後は、手早く網で生体だけをすくい、自分の水槽に優しくそっと入れてあげましょう。
このとき、できれば本水槽に入れる前段階として、「トリートメント水槽」(※1)に入れて、1-2週間程度様子見を行うことで更にリスクを低くすることができます。

また、エビなどのより水質・水温変化に弱い生体の場合は、「点滴水合せ」(※2)という方法が望ましいです。

(※1)トリートメント水槽
せっかく出来上がった飼育水を、新たに追加した魚などが病気を持っていたために汚染させてしまうリスクを回避するために用意する水槽。装備はろ過フィル ターとヒーターだけでOKです。魚種によっては、土管や流木などのシェルターを入れてやると安心します。また、メンテナンス性重視なので底砂は基本的に不要です。

(※2)点滴水合せ
注射の点滴と同じく、毛細管現象を利用した水合せの方法です。時間をかけてゆっくりと水が混ざるため、もっとも安全な水合せの方法と言えます。通常ショップではこの方法を使っています。ビニールホースと分岐コック、バケツがあれば簡単にできます。

3.意外に大事な水槽の設置場所

水を入れた水槽はとにかく重いものです。わずか30cmの小さな水槽でも、水を入れると約10kgの重さがあります。それに底砂や石が入れば、内容にもよりますが13〜18kg程度の重さになります。簡単に動かすことはできませんし、仮に動かせたとしても重量に水槽自体が耐えられず破損する怖れもあり、大変危険です。
それ故に、一度置いたら簡単には場所変更できないと覚悟して設置場所を選びたいものです。
また、重量物ですので、不安定な場所や水平でない場所へは絶対に置かないことも重要です。万一水槽がひっくり返ったりしたら、目も当てられません。しっかりとした場所を用意するべきです(専用台がベスト)。
さらに注意しなくてはならないのは、コンセントの高さとの位置関係。水槽よりもコンセント位置が下にくると、水槽の水がコードを伝ってコンセントへ入り、ショートしたり感電する可能性があり、非常に危険です。
どうしても、コンセント位置が下にくる場合は、コードを余らせて、コンセント位置より低く垂らした状態にします。
また、各スイッチは水から手を出した後にONにする癖をつけるのも大事です。

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